IWAMIZAWA COMPANY GUIDE

INTERVIEW

FILNEXT

社員の幸せが商品の〝顔〟づくりの原動力

有名な即席めんのデザインがぎっしりと印刷されたフィルムが、機械に高速で巻き取られていく。フィルネクスト北海道工場が作っているのは、商品の〝顔〟とも呼ばれるパッケージ。主力は即席めんやハム、菓子など食品だ。消費者の口に入るものを包むパッケージだけに、衛生面には特に気をつけているという。

自慢は、最新設備の数々だ。印刷機は7色刷りでユニットごとに電動モーターがついており、図柄合わせなどの精度が格段に向上。印刷機にはカメラが設置され、インク飛びや異物混入などをコンピュータで厳しくチェックしている。これによりスピードも上がり、生産能力も向上したという。 機械の性能だけに頼らない。生産性の向上へ、社員も知恵を絞り、工夫を凝らす。「スピードアップ、歩留り向上、準備時間短縮」など、品質を高いレベルで維持しながら、効率を上げるためのギリギリの挑戦が続く。

全社挙げて追求しているのは、「社員の物心両面の幸福」という。賃金水準は周りの企業と比べても高く、利益は社員に積極的に還元。業績が特に好調だった年は5か月以上分の賞与を出したこともある。人気温泉地への社員旅行や、家族も招いて敷地内で焼き肉を囲むイベントなどで社員を慰労する。

品質管理の仕組みが適正であることを示す国際基準のISO9001（品質管理マネジメントシステム）、ISO14001（環境マネジメントシステム）に加え、2018年には食品安全の国際規格であるFSSC22000を他社に先駆けて取得。フル稼働化に伴って、交代勤務を3班で受け持つ「3班2直」も導入し、社員の負担を抑制しつつ生産力をアップする体制を整えた。

「食品にはパッケージが必要で、伸びる余地はまだまだある」と同社。食品だけでなく、非食品分野にも進出する構えを見せる。社員の幸福を原動力に、フィルム技術で社会に貢献する。

フィルネクスト株式会社